タイ地方で燃料不足深刻化 買いだめで長蛇の列、寺院では火葬の受け入れ停止

【タイ】中東情勢の緊迫化を背景に燃料不足への不安が広がり、地方各地で給油所に長い列ができるなど混乱が生じている。火葬の受け入れを停止した寺院もある。

 南部パンガー県タクアパー郡では、住民らが燃料を求めて給油所に殺到し、早朝から長蛇の列ができた。需要の急増により、一部の給油所では朝のうちに軽油が品切れとなり、午後にタンクローリーが到着して供給が再開されたものの、再び行列ができたという。タイのメディアが報じるところによると、同県では備蓄基地からの供給量が通常より3~4割少なく、給油所側は配分を抑えながら対応しているという。

 マレーシアとの国境の深南部ヤラー県ベートン郡では、燃料が残っている給油所でも営業時間を制限する動きが出ている。多くの給油所で車の列ができ、中には200リットルの大型容器を持ち込む利用者がいたという。複数の給油所では1人当たり1000バーツまでと購入制限を設けており、農業従事者からは、灌漑用ポンプや農機具に必要な燃料を十分に確保できないとの声が出ている。

 北部ターク県では、メーソート郡とターソーンヤーン郡を結ぶ道路沿いで、早朝4時ごろから給油所に向かう車列が最大3キロに及んだ。地元需要を優先するため、メーソートではミャンマーから来た車両への燃料販売が一時的に制限された。

 北部ピッサヌローク県でも、16日朝の時点で軽油が品切れとなった給油所が相次いだ。ある給油所の従業員が、3万1000リットルの軽油が需要の急増により1日もたずに売り切れる可能性があると、地元メディアに語った。

 燃料不足の影響は葬儀にも及んでいる。東北部ナコーン・パノム県ナコーン・パノム市の仏教寺院ワット・マハータ―トでは、火葬炉の稼働に必要な燃料を確保できず、受け入れを一時停止した。火葬1件当たり90リットルの燃料が必要だという。タイの多くのメディアが16日、一斉に報じた。

ナコーン・パノム市のワット・マハータート 写真:同寺フェイスブックより

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