タイの個人向け融資、第3四半期に増加見通し 家計の手元資金不足が背景

【タイ】タイ中央銀行(BOT)の最新調査によると、2026年第3四半期は家計の手元資金の不足を背景に、個人向け融資が増加する見通しとなっている。一方、家計債務が高水準にあるため、金融機関は無担保ローンの審査に慎重姿勢を維持している。

 同調査は銀行およびノンバンクの融資担当幹部を対象に実施し、信用需要・供給・将来見通しを総合的に分析している。第2四半期の信用動向では、金融機関が第3四半期にかけて家計向け融資の需要が強まると予測しており、クレジットカードや消費者ローンの伸びが見込まれる。

 自動車ローンは減少傾向が続き、内燃機関(ICE)車向け融資の落ち込みが目立つ。生活費の上昇で消費者心理が冷え込み、家計向け融資が全分野で縮小した。所得や雇用への不安も需要を抑えた。

 一方、電気自動車(EV)市場は堅調。原油高や中東情勢の影響を受け、ICE車からEV、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車への乗り換えが進み、関連融資は増加した。

 企業向けとしては第2四半期、中小企業向け融資の審査基準を厳格化する金融機関が多かった。地政学的リスクを受けた企業の信用リスクを懸念し、一部銀行は大企業向けの借入手数料を引き上げ、SME向けの金利マージンを調整した。デジタルインフラやデータセンター整備など、世界的なテクノロジー・AI投資拡大の流れに沿った資金需要も増えた。

 第3四半期は、輸出関連の運転資金需要を中心に企業向け融資が増加する見通し。農業分野の中小向け融資はやや減少が予想されるものの、その他の産業では堅調な見通しとなっている。

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