タイ首相、プーチン露大統領と会談 130年の友好を確認し経済・エネルギー協力を拡大へ

【タイ・ロシア】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は6月18日(現地時間)、ロシア連邦タタールスタン共和国のカザンで開かれた「ASEAN・ロシア特別首脳会議」に合わせ、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談した。両首脳は130年以上続く両国関係を確認し、経済、エネルギー、安全保障、人的交流など幅広い分野で協力を強化する方針を示した。

 首相府によると、会談は友好的な雰囲気で行われた。アヌティン首相はロシアを「長年の重要な友好国」と位置づけ、プーチン大統領も両国関係の近さに触れ、2027年に迎える外交関係樹立130周年を共に祝う意向を示した。両国は今年8月、モスクワで「第9回タイ・ロシア合同委員会」を開催する予定で、実務協力を具体化する場になると期待されている。

 アヌティン首相は、ロシアが世界で重要な役割を持つ大国であると述べ、二国間、地域、国際枠組みのあらゆるレベルで関係を深める考えを示した。中東情勢によるエネルギー安全保障やサプライチェーンへの影響についても意見交換。ロシアはLNG、石油化学製品、肥料などの供給を支援する方針を示した。両国は軍事、情報、保健、科学技術、教育など安全保障協力の拡大でも一致した。

 経済分野では、現在の二国間貿易額が15億米ドル規模にとどまり、潜在力を十分に反映していないとの認識を共有。タイ・ロシアビジネス協議会も生活関連商品の輸出拡大に意欲を示しており、タイ政府はユーラシア経済連合(EAEU)とのFTA交渉を進め、貿易・投資の機会拡大を図る。両首脳はまた、昨年開催されたロシア・タイ投資フォーラムの成果にも触れた。今年10月にはバンコクで再び開催される予定で、企業間ネットワークの拡大が期待されている。

 多国間協力では、アヌティン首相がロシアのアセアン支援に謝意を示し、アジア太平洋経済協力(APEC)におけるデジタル経済、イノベーション、食料・エネルギー安全保障、持続可能な成長への貢献を評価した。タイはAI、サイバーセキュリティ、詐欺対策、アジア太平洋地域の経済協力などでロシアと連携する考えを示した。

 観光・文化分野では、2027年の外交関係130周年を機に交流を強化する方針で一致。2025年にはロシアからおよそ200万人がタイを訪れており、欧州からの最大の観光客となったことを踏まえ、今後はロシア文化の紹介(音楽、映画、舞台芸術など)も進め、国民同士の理解促進を図る。

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写真:タイ首相府

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