タイ人、平均6.9年を病気や障害とともに過ごす 高齢化で医療・介護に負担増

【タイ】タイ保健財団(ThaiHealth)とマヒドン大学人口・社会研究所がまとめた「タイ健康報告書2026」によると、タイ人は高齢期に平均6.9年を病気や障害を抱えて過ごしている。医療体制や長期介護への負担が一段と高まっているという。

 同報告書は、人口構造の変化がタイの保健医療分野にとって最大の課題の一つになっていると指摘。調査を主導したマヒドン大学は、「寿命が延びても必ずしも『健康寿命』が伸びているわけではなく、急速な高齢化の現実を反映している」と指摘している。

 タイ人は人生の最終段階で平均6.9年を病気や障害とともに過ごしており、医療機関だけでなく家族や社会保障制度にも負担がのしかかっている。同報告書はこうした傾向を踏まえ、病院外で高齢者を支える地域ケアの拡充など、人口構造の変化に合わせた医療サービス改革が必要だと強調している。

 緩和ケアを必要とする患者のうち、適切なサービスを受けられているのは43.3%にとどまり、多くの人が人生の最終段階で十分な支援を得られていないことも明らかになった。長期介護分野では人材不足が深刻で、従事する専門人材が2037年までに現在の13倍も必要になるという試算も紹介された。

 今回の調査結果は、「人口変動とタイ国民の健康」をテーマにした、より広範な健康・人口動向分析の一部を構成。出生率の低下、高齢化、家族構造の変化、経済的負担などが今後の健康課題を左右する要因になるとした。

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