【タイ】ペートーンターン・チナワット首相は6月10日、自身のフェイスブックで「外資企業による違法行為の取り締まりで、一定の成果があった」ことを明らかにした。「タイの透明性と競争力の維持、タイ国民にとって公正な経済システムを構築するもの」と強調した。
商務省と内務省の共同作業で、
・(外資企業による商品輸入で)1500バーツ未満の輸入品から付加価値税(VAT)を厳密に徴収、総額18億7000万バーツの税収増を達成:2024年7月~2025年5月
・(外資企業が販売もしくは製造する商品で)22億8700万バーツ相当の不良品5万7739点を摘発および起訴:2024年9月~2025年5月
・ノーティス・アンド・テイクダウン措置により、オンラインプラットフォーム上の商品3万8473点を検査、1万5256点の商品(もしくはウェブサイト)の違法性を報告し、1万4967点の商品(もしくはウェブサイト)を削除(閉鎖):実施時期未発表
を達成した。
ペートーンターン首相は今後も「タイ製品の模倣」や「違法輸入品」の撲滅を継続していくとし、
・タイ人の名義貸し(ノミニー)による外国人経営の企業の摘発
・(タイ国民が粗悪品をつかまされないよう)外資企業製品(商品)の検査の厳格化
・タイブランドを悪用した模倣品の撲滅
・工業団地での違法行為が疑われる外資工場への立ち入り検査
・(脱税が容易な)違法積み替えの取り締まり
に注力していくと述べている。
具体的な国名や生産国を挙げられていないが、中国製品が対象の多くを占めると思われる。