【タイ】中国人入国者がスワンナプーム空港の入国審査で「タイでのビザなし就労には入管とのコネが必要」といった動画を撮影し、自らのSNSに投稿するという騒ぎが起きた。動画を発見したタイ警察入国管理局は怒りをあらわにし、6月10日に該当の中国人を告訴する方針を発表した。中国人はタイ滞在中で、不法に就労している可能性がある。
入管第2課によると、中国人は前週スワンナプーム空港に到着。入国時のタイデジタル到着カード(TDAC)の入力に手間取り、近くにいた入管の警察中尉に声をかけた。警察中尉は入力方法を説明した後、入国審査カウンターまで案内したが、中国人は警察中尉を追うシーンを動画で撮影し、「入管とのコネ」という説明を加えた。入国審査カウンターでの写真および動画の撮影は禁止されており、中国人の行為は盗撮とみなされるが、警察中尉は気づかなかったという。
虚偽の動画を撮られた警察中尉は6月9日、警察内で告訴状を提出。入管第2課は、「容疑は名誉棄損。有罪となれば国外退去およびブラックリストへの登録が科せられる」としている。
タイ入管は2025年1~5月、ビザなしでタイに到着した外国人のうち8193人を、不法就労目的と判断して入国を拒否している。
写真:タイ入管第2課「IMM2Gether」フェイスブックより