【タイ・日本】FA(ファクトリーオートメーション)向けアルミプロファイル大手のSUS(エスユウエス)株式会社(本社:静岡県静岡市)が、静岡県掛川市に「掛川事業所」を開設した。2014年から進めている「国内生産回帰」の一環で、5月に一部が稼働した。
SUSは北部ラムプーン県のタイ工場で生産してきた一部製品の製造を、国内生産回帰として日本に段階的に移管している。掛川事業所は、福島事業所(福島県須賀川市)と静岡第2事業所(静岡県菊川市)に続く3カ所目の製造拠点(マザー工場)となる。
タイ工場から掛川事業所に移管される業務は主に、機械加工品の生産。タイ工場でも引き続き、製造工程にアナログな処理が多く、複数回人の手を介在させる必要があり、原価面でメリットを見いだせる「少量多品種」なアイテムを生産し、国内生産との住み分けを図る。
国内生産回帰は、東南アジア諸国の経済成長に伴う生産コストの上昇や、為替変動リスクの顕在化を背景に、「より良い品質」を「より早く」届けることを目指し、「ものづくり大国・日本」に原点回帰していくもの。今後も、生産量の多いアイテムを対象に、ロボットや自動機を導入した自動化ラインの構築による省人化を図ることで、生産コストの削減を目指すという。