【タイ】バンコク都心部のウィークエンド・マーケット(チャトゥチャック市場)のテナント529店が、バンコク都庁(BMA)市場事務局による汚職の疑いがあるとして、タイ中央行政裁判所に訴えを起こした。テナント料を支払っているにもかかわらず、「支払いが皆無」と契約更新を拒否されたという。
テナントからの訴えを取りまとめているボランティア団体によると、同529店はセクション30に店舗を構え、2019年から2024年までの5年間、月額1400バーツの賃料と500バーツの共益費を払っていた。しかし今年に入り、BMA市場事務局から「セクション30は過去5年間、テナント料が支払われずに都としての収入が皆無」と言われて契約更新を断られ、「用地は再開発される計画となった」と告げられた。
テナントは同局の態度に怒りを隠さず、ペートーンターン・チナワット首相、チャチャート・シッティパン・バンコク都知事、タイ汚職取締委員会、タイ政府汚職防止委員会(PACC)などにも直訴している。
市場事務局は、各方面への訴えやメディアの報道で騒ぎが大きくなったことを受け、「収入が皆無というのは間違いかも知れない」と説明、必要に応じて記録を公開する姿勢を見せている。ボランティア団体は、バンコク都内ではほかの市場11カ所でも同様の問題が発生しているとし、同局への追求は必須と話している。
ウィークエンド・マーケットに関してはタイ国家ソフトパワー開発委員会が2024年11月、今後タイのソフトパワーとして開発に注力していくを発表していた。