タイ中高速鉄道バンコク〜ナコンラチャシマ、開業2028年に先送り

【タイ】タイ政府と中国政府が共同事業としてタイで開発中の高速鉄道に関する両国政府の31回目の会合が8日、北京で開催された。

 会合に出席したタイのスリヤ副首相兼運輸相によると、現在建設中のバンコクとタイ東北部の中心都市ナコンラチャシマを結ぶ区間(総延長251キロ)は開業時期がさらに1年遅れて2028年になる見通し。ナコンラチャシマからラオス国境のタイ東北部ノンカイまで約360キロ延伸する計画については、2025年着工、2030年開通を目指す。

 バンコク〜ナコンラチャシマ高速鉄道は中国の技術で建設、運営し、約1800億バーツの建設費は全額タイ側が負担する。2021年開業を目指し、2017年に着工したが、工事は大幅に遅れ、土木工事の進捗率は2024年2月時点で31%にとどまる。さらに、バンコク郊外の一部区間は設計が確定しておらず、ナコンラチャシマ近郊では地上を予定していた線路が住民の反対で高架に変更される見通しだ。こうした状況の中、バンコク〜ナコンラチャシマ間より約100キロ長いナコンラチャシマ〜ノンカイ間をバンコク〜ナコンラチャシマと同時並行で建設して5年で完成させるというのは非現実的という見方もある。タイ中高速鉄道はノンカイからメコン川の対岸にあるラオスの首都ビエンチャンに延伸し、中国ラオス鉄道(中国国境のラオスのボーテン~ビエンチャン間414キロ)に接続することで、中国とタイを結ぶ大動脈となることが期待されるが、実際に開業できるかどうかは不透明だ。

 

写真提供、タイ運輸省

写真提供、タイ運輸省

 

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