【タイ】財務省は、国内の金取引全体を対象とする新たな監督枠組みの導入を進めている。金融記録と金取引データを連結し、資金の出所から地金の受け渡しまで追跡できるようにすることで、透明性を高め、出所不明資金や詐欺グループによる資金洗浄を防ぐ。
財政政策庁は関係機関や業界から意見を集め、正当な事業者に過度な負担をかけず市場の透明性を確保する制度設計を目指す。金市場は、1)直接監督する機関が存在しない、2)国家が取引データを完全に把握できないという構造的な問題を抱えており、資金の流れを起点から終点まで確認できない状況が続いている。
新制度は、オンライン取引と店舗での売買を分けて扱うのではなく、資金と金が複数の経路をまたいで動く実態を踏まえ、購入資金の出所、売買記録、地金の受け渡し、輸入取引までを一体的に把握する仕組みを想定する。これにより、取引に記載された金と資金が実在するか、購入資金がどこから来たのかを確認できるようにする。
財務省の取り組みは、現行法で現金取引などを監視する権限を持つ資金洗浄取締委員会(AMLO)の業務を補完する位置づけで、金融の流れと金取引の結びつきをより詳細に把握することを目的とする。税の導入は選択肢の一つだが、目的は課税ではなく取引情報の把握であり、政府が増収を図っているとの誤解を避けたいとしている。
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