【タイ】首相府傘下のタイ通商代表事務所のウィーラポン・プラパ通商代表は6月3、4日、政府代表団ともにフランス・パリで開催された経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会(MCM)2026に出席した。タイが世界経済の場で積極的な役割を果たす姿勢を示し、投資誘致や貿易協力の拡大に向けた協議を進めた。
ウィーラポン代表は、主要議題「Safeguarding Open Markets, Free and Fair Trade, and a Level Playing Field」に関するセッションで発言し、タイが支持する「自由で公正な貿易」の立場を明確に表明した。途上国が持続的に競争力を高めるためには、国内産業の成長を妨げない「政策余地(Policy Space)」の確保が不可欠だと訴え、市場を歪める補助金競争を避けるべきだと指摘した。
「タイはOECD加盟候補国として、国内制度をOECD基準に引き上げる準備を整えている。競争力の強化、新規投資の呼び込み、国民によって大きな機会をもたらすことが目標」と述べ、加盟に向けた意欲を強調した。
世界貿易機関(WTO)非公式閣僚会合(IMG)にも参加し、WTO改革の方向性について意見を交換。実効性のある改革、全加盟国が参加できる開かれたプロセス、新たな国際課題への対応を支持するとともに、途上国に適切な政策余地を確保する必要性を改めて訴えた。競争政策の改善に関する議題でも、OECD基準に沿った公正な競争環境の整備を重視する姿勢を示した。
また、英国との二国間協議では、世界貿易の不確実性が高まる中での戦略的な貿易パートナーシップやサプライチェーン連携の可能性について協議。ウィーラポン代表はクリス・ブライアント英通商政策担当閣外大臣と会談し、特にテクノロジー、電気自動車(EV)、航空産業分野の企業に対し、タイへの投資拡大を呼びかけた。英国側は、タイのOECD加盟に向けた取り組みを全面的に支援する意向を示した。
OECDは1961年に設立され、加盟国の経済成長、雇用創出、持続可能な生活水準の向上を目的に、安定した財政運営と公平な貿易に基づく政策づくりを進めている。現在の加盟国は38カ国。























