【タイ】名古屋大学発のグリーン&アグリテック企業「株式会社TOWING」(本社:愛知県名古屋市)は、高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」の海外展開を進めるため、米国とタイに現法を設立した。日本・米国・タイの3拠点で供給体制を整え、炭素固定と土壌再生を通じた持続可能な食料生産システムの構築を加速させる。
同社は2023年末に北米で市場調査を開始。翌年には国際会議に参加し、カリフォルニア州に研究ラボを開設した。さらにオハイオ州の圃場で試験導入を行い、大手食品加工会社との実証も進めてきた。こうした準備を経て、2026年1月に現法「TOWING North America, Inc.」を設立。今後は生産・流通を担うパートナー選定を進め、北米市場に適した供給モデルを構築する。
タイでは、農業残渣の野焼きによる大気汚染が社会問題となる中、政府が禁止政策と利活用を推進。同社によると、バイオ炭はその解決策として注目され、カーボンクレジット創出による農家の副収入源としても期待されている。2024年にカセサート大学とMOUを締結し、翌年から圃場での実証栽培を開始し、複数の食品企業と連携し、輸出用作物などで効果を検証した。
さらに、SCCグループのタイ最大手セメントメーカーである「SCGセメント」と協定を結び、原料調達から製造までの一貫体制を整備。2026年5月には現地法人「SIAM TOWING Co., Ltd.」を設立し、中部サラブリー県に製造拠点を置いた。今後は商業的な製造とカーボン価値創出の仕組みを整え、農業・環境課題の解決に取り組む。
TOWINGは2020年に創業。未利用バイオマスを炭化し、独自技術で土壌微生物群を培養した「宙炭」を開発・販売している。今回の海外拠点設立により、グローバルでの事業展開を本格化させる構え。
























