タイ政府、大麻販売店に医療施設化を義務付けへ 店舗数はピーク時の15%に減少

【タイ】政府は大麻販売制度の厳格化に向け、店舗のライセンス更新時に医療施設への転換を義務付ける方針を打ち出した。娯楽用途を排除して医療目的に限定した制度への移行を進める中、全国の店舗数はピーク時の1万8000店から3000店にまで減少しているという。

 パッタナー・プロームパットト保健相は、栽培・抽出・使用の各段階において管理を強化しつつ、医療用大麻の提供は認可を継続すると説明。ライセンス更新の有無を含め、各店舗の動向を保健省が監視する方針を示した。

 更新を希望する店舗は、医師やタイ伝統医などの有資格者を常駐させた医療施設への転換が求められる。全国の病院でも医療用大麻の提供体制が整っており、政府は医療サービスとの連携を強化することで、制度の明確化を図る。

 保健省タイ式医療・代替医療開発局(DTAM)は、今回の制度変更には3つの柱があると説明。第1に、タイ伝統医療知識保護振興法に基づき、行政官にも取り締まり権限を付与する。第2に、店舗の医療施設化を段階的に進めることで、既存事業者に3年間の移行期間を設ける。第3に、全国のライセンス店舗の位置情報を地図化し、店舗前に有効期限付きの認証ステッカーを掲示する制度を導入する。

 保健省は、患者が合法的に医療用大麻を入手できる施設を明確にすることで、制度の透明性を高めていく。事業者向けには研修やeラーニングなどの支援体制も整備済みとしている。

 一方、政府は医療用大麻を経済成長の新たな柱と位置づけており、国内利用に加えて余剰分の輸出も視野に入れている。抽出・加工には高付加価値が見込まれ、すでに複数の民間企業が医療・食品・工業基準を満たす抽出施設への投資を進めている。

 保健省は2022年6月9日、大麻(一部除外)を麻薬処罰法に定められた「第5種麻薬」から除外する告示を発表、栽培および利用を合法化した。これによって全国で娯楽目的の大麻販売店が氾濫したが、2025年以降は医師の処方箋を義務付ける規制強化が実施されている。

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バンコクの大麻商品販売店 写真:newsclip

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