【タイ】バンコク都庁(BMA)は12月26日、微小粒子状物質(PM2.5)対策を強化するため、野焼き(残渣焼却)が多い近隣県と連携した新たな取り組みを進めると発表した。バンコクにおける粉塵問題の主因は、排ガスと大気停滞にあるが、深刻な日は近隣県での野焼きが影響していることが分かったという。
BMAが継続している発生源調査プロジェクトの測定機器のフィルター分析から、近隣県で行われる残渣焼却などの野焼きが、特定の時期にPM2.5濃度を高める重要な要因であることが確認された。これにより、目の痛み、咳、くしゃみ、アレルギー症状の悪化など、都民の健康に影響を及ぼしている。
特に、チャチューンサオ、チョンブリー、ナコーン・ナーヨック、プラーチーンブリー、サケーオの東部5県で2、3日連続して焼却が行われ、かつ大気の停滞が重なった場合に、PM2.5濃度が1立方メートル当たり75マイクログラムを超え、広範囲で警戒レベルに達した事例が確認された。
バンコクでは、乾期に入ると標準的な粉塵対策を実施しているが、今乾期はこれに加えて野焼きが行われる近隣県との協議を進めるなど、より踏み込んだ対策に乗り出す。柱となるのは、気象条件に応じて野焼きを調整する協力要請で、風が弱く大気が停滞する日は控え、風が強く拡散が見込める日に限り、必要に応じて管理下で実施するというもの。
ナコーン・ナーヨック県とは12月12日に本格的な協議を開始。協力の主な内容は、洪水被害によって稲わらの処理が困難で焼却が多発している地域の重点調査、ホットスポット情報や大気拡散指数、風向きを活用した野焼き可否カレンダーの作成、稲わら分解剤の利用や圧縮わらの活用など焼却に代わる農家支援策の推進、さらにアジア開発銀行(ADB)やドイツ国際協力公社(GIZ)からの支援を視野に入れた、持続可能な処理モデルの実証事業を進めていく。
BMAは、世界の多くの大都市が数十年をかけて大気汚染を克服してきたように、バンコクでも科学的データと関係機関の協力を基に、粘り強く対策を進めていくとしている。























