【タイ】運輸省陸運局が運送業者に対し、12月26日から2026年1月5日までの期間、トラックによる貨物輸送を可能な限り控えるとともに、積載のない空車での走行を自粛するよう協力を求めた。帰省や旅行などで混雑する期間の交通事故防止を目的とする。
ソーラポン・パイトゥーンポン陸運局長は、年末年始は長期休暇となって帰省や旅行で移動する国民が増え、交通事故の発生リスクが高まると指摘。貨物輸送を行う運送業者に対し、事故の防止・軽減に向けた取り組みへの協力を要請した。
具体的には、期間中の貨物輸送をできる限り避け、積載のない車両の運行を控えるほか、路肩への駐車を行わないよう求めている。やむを得ず運行する場合は、車両の安全装置や運行前点検を徹底し、最も左側の走行車線のみを使用することを指示・要請した。
ドライバーには、法定速度を守り、十分な休息を取ったうえで運転に当たること、法令で定められた運転時間を超えないことを厳守するよう求める。トラック、トレーラー、トラクターについては、使用前に車両の状態や安全装置を必ず点検し、輸送安全管理担当者が車両とドライバーの準備状況を毎日、オンラインシステム「Check Sure Ready To Go」で報告することを義務付けた。呼気中のアルコール濃度をゼロとすることも徹底する。
GPSを搭載している事業者には、陸運局の速度管理システム「DLT GPS-NOTICE」への登録を呼びかけ、走行速度を継続的に監視し、速度超過が確認された場合はドライバーに警告を行うよう求める。燃料輸送を行う事業者については、一般国民の移動に支障が出ないよう、配送計画の調整を要請した。
ソーラポン局長は、今回の取り組みに協力する不定期トラック事業者や自家用トラック事業者、貨物輸送関連の28団体に謝意を示したうえで、年末年始の安全な道路環境の確保に向け、引き続き交通事故防止に貢献してくれるとの期待を示している。



















