【タイ】インドネシア系格安航空タイ・ライオン・エアが1月15日、旧正月の連休でタイを訪れる中国からの乗客が、予約キャンセルなどで減少していることを明らかにした。中国人俳優が今月初めにタイ・ミャンマー国境で拉致された事件が、タイの治安を不安視させるもよう。
旧正月(今年は1月29日)に伴う長期連休には、中国や東南アジア諸国から多くの中国系旅行者がタイを訪れるが、拉致事件が発生したことによって同社中国路線の予約は減少、1月15日時点でチャーター便40便がキャンセルになったとしている。
タイ・ライオン・エアは、「そもそも景気低迷の影響で搭乗率の回復は遅い」と説明。中国路線の平均搭乗率は50%で、全国際線の同70%を下回るという。全路線を見ても、昨年の乗客数は年間600万人で、2019年の同1300万人の半数以下にとどまる。
同社は、既存の中国6路線は維持するものの、今後はインド路線により注力していく計画だ。インド路線は現在、7路線まで増えている。また、1月21日からは高雄経由の那覇線を週4往復で開設、今年上半期には名古屋への台北経由の路線開設も計画している。
今年の平均搭乗率は、国際線は57%にとどまる見込み。国内線は85%を見込んでいる。