【タイ・日本】宇宙産業向け実験装置開発およびそのサービスを提供する株式会社「DigitalBlast」(本社:東京都千代田区)と、航空宇宙メーカー「mu Space and Advanced Technology Co., Ltd.」(本社:タイ・バンコク)が4月25日、月面探査プログラムの共同推進を目的とした覚書を締結した。DigitalBlast が5月26日に発表した。
同提携は、「National Space Experiment and Exploration(国家宇宙実験・探査計画)」の一環として実施される月面探査プログラムに貢献することを目指したもの。今後、宇宙技術分野における研究活動、人材開発、知識共有を通じ、両社は協力関係を深めていく。
覚書には、「月面ミッションの組織化とライフサイエンス実験の実施支援」「月面ミッションの事前実証の場としての国際宇宙ステーション(ISS)『きぼう』の日本実験棟でのライフサイエンス実験の実施支援」「ポストISS時代を見据えた宇宙ミッションの組織化および実験実施の支援」などが明記された。
DigitalBlastは2018年設立。小型ライフサイエンス実験装置の開発や宇宙産業の活性化・新事業創出のサポートを主な事業とする。地球軌道上での研究開発、材料開発、創薬、製造などを実現する軌道上R&D/製造プラットフォーム事業を展開。宇宙環境や月、火星などの惑星に人類が住める環境(テラフォーミング事業)の開発を推進している。
mu Spaceは2017年設立。米航空宇宙局(NASA)の複数プロジェクトに参画した実績をもつ、タイ拠点の航空宇宙メーカー。人工衛星用コンポーネントや電源システムの開発・製造を手がける。宇宙データセンターや自律型ロボット、宇宙服、宇宙船の開発といった、将来の有人宇宙探査に向けた研究開発プロジェクトも進めている。