セーター首相、国会で施政方針演説 観光とばらまきで景気刺激

【タイ】セーター首相は11日、国会で施政方針演説を行った。

 低迷する経済や貧富の格差、家計債務の増加、政治・社会の分断、高齢化といったタイが抱える問題の解決に取り組むと表明。短期的には、ビザ申請の簡略化や無料化などによるインバウンド観光の促進、居住地の半径4キロ以内で使用できる1万バーツのデジタルマネー支給(16歳以上の全国民対象)などで消費の活性化を図ると述べた。また、プラユット軍事政権(2014~2019年)が作成施行した、民主主義を制限する現行憲法の改正を優先課題に挙げた。

 中長期的には、所得増加、貿易の拡大、インフラ整備、徴兵制の廃止や将官の人数削減といった軍改革などに取り組む。

 施政方針演説について、下院第1党で野党のガウクライ党(ムーブフォワード党)は「明確な数値目標やタイムフレームがない」と批判した。野党の民主党はセーター首相の所属政党であるプアタイ党の下院選挙公約である、2027年までの最低賃金1日600バーツへの引き上げ、大卒初任給の月2万5000バーツへの引き上げ、県知事公選制の導入などが演説に含まれていないと指摘した。

 

セーター首相(写真提供、タイ首相府)

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