【タイ】タイ運輸省空港局は12月9日、南部トラン県のトラン空港新ターミナル工事が放棄されたままの問題に関し、新たな施工業者を選定して工事を再開し、2025年3月までの供用開始を目指すことを明らかにした。当初は2022年の完成を目指していたが、工事が遅れた挙げ句に施工業者が今年半ばに資金繰りの問題で撤退、完成間際に放置された。
放置された新ターミナルは雨漏りや天井の損壊がひどく、多くの空港利用者が撮影してSNSなどに投稿したことにより、当局の不手際が広く知られてしまっていた。警備も不十分だったため、ケーブルが盗まれるといった事件も多発した。
空港局は11月に入って施工業者との契約の解除を決定。これまでの損失の計算や残りの工事費の見積もりに着手した。これらの具体的な金額を明らかにしていないが、以前の施工業者の保証金5300万バーツは没収するという。
11月初めの時点では新ターミナルの供用開始は2025年内としていたが、各方面から批判を受けたためか、今回は2025年3月までに実現することを強調した。新ターミナル建設のほか、滑走路の拡張も計画に含まれており、11月時点の工事進捗率は36%。2026年1月の完成を目指すとしている。