【タイ】13日、西部ラチャブリ県のプラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)の遊説先で、地元の女性(62)が男女の警官数人に首を絞められ口をふさがれるなどして無理やり自動車の車内に押し込まれる騒ぎがあった。
騒ぎは首相の到着前に起こった。女性は遊説場所の駐車場で数人の警官に取り押さえられ、羽交い締めにされて地上に転倒し、手で口をふさがれ、手足をつかまれて車内に放り込まれた。
一部始終は現場のテレビカメラが撮影し、ニュース番組で放送された。タイのインターネット上には「国民には何の権利もないのか」「この政府は異論を許さない」といった批判が巻き起こっている。
被害に遭った女性は14日、警察に暴行などの被害届を出した。女性は、首相に直訴しようと遊説場所で待っていた際に、警官から職務質問を受け、直訴するつもりだと話したところ、暴力を振るわれ無理やり車内に連行されたなどと話した。
女性への暴行について、ダムロンサック警察長官は同日、警官は職務を遂行しただけだと話した。