20年の抗争に幕? タイの新旧首相が歓談、融和ムード演出

【タイ】23日にワチラロンコン国王(71)の承認を受け就任したタクシン元首相派プアタイ党のセーター・タウィーシン首相(61)は24日、バンコクのタイ首相府を訪れ、新内閣発足まで首相代行を務めるプラユット・ジャンオーチャー前首相(元陸軍司令官、69)と会談した。タイで新旧の首相が政権の移行期間に会談するのは異例。

 タクシン派は選挙で勝ち取った自派の政権を、2006年と2014年の2度、王党派の軍部による軍事クーデターで倒された。2014年のクーデターは当時陸軍司令官だったプラユット氏が主導した。タクシン派にとって、プラユット氏は宿敵である王党派の頭目の1人だが、セーター氏は首相府訪問の際に、王党派のシンボルカラーである黄色のネクタイを着用し、融和姿勢を見せた。首相府の車寄せでトヨタのミニバン「アルファード」から降りたセーター氏は、出迎えたプラユット氏の秘書官で、新連立政権に加わるルワムタイサーンチャート党の党首でもあるピラパン・サーリーラタウィパート氏(64)に深々と合掌礼した。

 シリキット王太后のシンボルカラーである青のネクタイを着用したプラユット氏もこれに応じて、セーター氏と笑顔で握手。会談後は自ら首相府の施設を案内した。セーター氏の首相府の滞在時間は約1時間に及んだ。セーター氏は会談後、プラユット氏を「真剣に国のことを憂いている」と称賛し、プラユット政権で開始された良い政策を継続すると述べた。

 セーター氏とプラユット氏の会談はメディアや国民に概ね好意的に受け止められている。タイのインターネットユーザーは「タイ人は長い間分裂してきた。今日の会談をみて気分がいい。タイ人同士で愛し合えるようになりたい」「セーターさんは可愛い。素晴らしい始まりだ」「タイ国は正しい人を首相に選んだ」などとコメントした。

 

セーター氏(写真提供、タイ首相府)

セーター氏(左)とプラユット氏(写真提供、タイ首相府)

セーター氏(左)とプラユット氏(写真提供、タイ首相府)

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