【タイ】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は10月5日、バンコクで10月12〜18日に開催される「IMF・世界銀行グループ年次総会」に向け、参加者1万人超に対応するため空港や交通機関の受け入れ体制を強化するよう関係機関に指示した。洪水発生時を想定した4段階の対応計画を確認し、交通手段の変更や極めて深刻な事態における会議中止の判断手順を策定した。
2026年の年次総会はバンコク都内のクイーンシリキットコンベンションセンター(QSNCC)で開催される。タイでの開催は35年ぶりで、経済・金融政策に関する国際的な議論の場となるほか、タイの発展や課題、経済構造の転換をアピールする機会となる。総会には191カ国から財務相、中銀総裁、経済学者、投資機関関係者、民間団体の代表らが参加する見通し。タイ政府によると、参加者は1万人を超える。
アヌティン首相は首相府で開かれた国家準備委員会の会合で「参加者の多くが投資判断に直接関与する立場にある」と強調。すでにタイへの投資を決定している国もあるとして、総会がタイ経済に好影響をもたらすと説明した。
タイ空港公社(AOT)と航空各社に対し、総会参加者専用の入国・出発レーンを設けるよう指示。スワンナプーム空港で発生した手荷物処理の遅延やチェックイン障害、欠航などの混乱を繰り返さないよう求めた。参加者の多くが国内線も利用するとし、ビザや入国審査への対応、空港サービスの管理強化、関係機関の連携徹底を要請した
政府は総会期間中の洪水被害を想定し、4段階の対応計画を策定。道路冠水が15センチに達した場合は警察指揮センターが対応し、各区役所が排水作業を強化するほか、監視カメラや要人車列の追跡システムを活用して400台超の車両の移動を管理する。冠水が25センチとなって電気自動車(EV)が安全に通行できなくなった場合には、参加者を輸送するBMWのEVによる車列をバス輸送に切り替える。
冠水が50センチに達して道路交通が困難になった場合は、会議危機管理チームが対応を引き継ぎ、車両移動を中止して高架鉄道(BTS)や地下鉄(MRT)による輸送に切り替える。参加者はMRTと会議場の直結ルートを利用する。冠水が3メートルに達して会場の地下階に浸水した場合は、会議危機管理チームが安全確保のため総会中止を勧告する。財務事務次官が世銀総裁やIMF専務理事などで構成する最高意思決定機関に付議し、共同で最終判断を下す。

























