天然ガス使用バスの認可制度見直しへ 不正防止と安全基準強化でタイ政府が対策

【タイ】政府は2月18日、圧縮天然ガス(CNG)や車両用天然ガス(NGV)を燃料とする路線バスなどの認可手続きを巡り、不正の温床となっている制度上の課題を是正するための対策を講じる方針を明らかにした。国家汚職防止委員会(NACC)が提言した不正防止策を17日の閣議で承認し、公共交通機関の安全基準を全国で統一・強化する。

 ラリダー・プルートウィワタナー政府副報道官によると、NACCは2024年に発生したNGVバスの火災事故を受け、認可手続きや車両検査の実態を調査。その結果、偏った検査体制や実車検査を行わずに検査証明書が発行される事例が書類審査上で確認され、安全確保の面で重大な懸念があるとした。

 今回の提言では、道路交通安全の向上を国家の重要政策として明確に位置付け、車体構造や使用基準を含む安全基準の見直しを進めることを求めている。貸切バス事業の新規・更新許可や車両改造の認可手続きを厳格化し、民間検査機関や資格者に対する監督を強化するほか、警察との連携を図るとしている。さらに、情報技術を活用した車両検査システムを導入し、検査証明の発行や改造履歴の管理、検査結果の集約を一元的に行う。

 政府はあわせて、公共バスの安全水準を評価する「Safety Rating List」を作成し、基準を満たさない車両の一覧とともにオンラインで公開する。乗客が事前に安全性を確認できるようにし、安心して公共交通を選択できる環境を整える。

 このほか、事業者や運転手に対する継続的な研修を実施し、交通法規や危険行動の防止、応急手当、緊急時対応などの教育を徹底する。車内監視システム(IVMS)、GPS、車載カメラの活用を促進するとともに、通報しやすく対応状況を追跡できる苦情受付体制を整え、国民参加による安全確保を進める。

 運輸省を主管機関とし、内務省、工業省、エネルギー省、高等教育科学研究革新省、警察、道路安全基金(Road Safe Fund)など関係機関と協議を進める。検討結果は30日以内に取りまとめ、閣議に報告する。

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ラリダー政府副報道官 写真:タイ首相府

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