【タイ】ペートーンターン・チナワット首相は6月11日、東北部スリン県のカンボジア国境を視察、国境警戒にあたるタイ陸軍第2軍管区の兵士らを激励した。有事の際には防衛の拠点となり得る同県カープチュン郡では、治安当局、政府機関、周辺県の県知事などと会合を開き、現地住民を訪問した。
ペートーンターン首相は、平和的手段を堅持し、安全保障と外交の両面でカンボジアとの交渉を続け、タイの国家主権を守り抜くと明言。皆が一致団結して国境問題を解決し、平和を回復していくことが重要と述べた。
その一方で、カンボジアと国境を接する東北部ウボン・ラーチャターニー県、シーサケート県、スリン県、ブリーラム県、東部サケーオ県の計5県の県知事に対し、地域防衛計画の策定、有事を想定したシェルター、炊事場、避難所などの整備計画、各町村の衛生対策などを指示したという。