【タイ】タイ警察はタイ食品医薬品局(FDA)などの関係機関との合同で、笑気ガスの取り締まりを強化している。電子タバコを含めた押収量は2月26日から3月12日までの約2週間で、2024年通年と同等規模に達したという。
電子タバコは、複数の未成年者が乱用して死亡する事件が起きるなど社会問題に発展しており、ペートーンターン・チナワット首相が直々に「撲滅」を指示している。その取り締まりの過程で違法笑気ガスの氾濫も明らかとなり、警察が電子タバコ同様に徹底的な摘発に乗り出した。
FDAとの合同捜査でこれまで9カ所を捜索、4万個を超える笑気ガス入りの容器や風船を押収した。末端価格は300万バーツ超。
笑気ガスは吸いすぎると、酸素欠乏や神経への影響で頭痛、吐き気、めまいといった副作用が現れ、意識がもうろうとして死亡に至ることもある。日本同様にタイでも禁止されているが、バンコクでは外国人旅行者が多く集まるカーオサーン通りなどで平然で売られている。価格は小さい風船が50バーツ、大きいもので100バーツほど。
FDAは、街中などで笑気ガスを見かけた場合、速やかにFDA直通番号「1556」に通報するよう、国民に要請している。
写真:POLICE News Varieties