【タイ】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は10月28日、ユダヤ教団体「チャバド・ルバビッチ」のタイ代表として活動するヨセフ・ハイム・カントール氏のタイ国籍を取り消す命令に署名した。同氏が帰化後も米国籍を使用していたことが確認されたため。
内務省によると、カントール氏は2013年にタイ国籍を取得した後、オーストラリアへの出入国の際に16回にわたって米国旅券を使用していた。直近では2026年1月26日に米国旅券を使用したことが確認されたという。
タイ国籍法では、帰化によってタイ国籍を取得した者が従前の国籍を使用していたことが判明した場合、内相が国籍を取り消すことができる。アヌティン首相が現在、内相を兼任している。内務省は、カントール氏が帰化申請時にこうした条件を認識していたにもかかわらず米国籍を使用し続けたと判断し、国籍取り消しを決定した。
カントール氏は国籍法第10条に基づいて帰化し、その許可は2013年4月11日付の官報に掲載された。タイ国民身分証明書は同年5月2日に初めて交付された。
カントール氏を巡っては、法務省特別捜査局(DSI)、資金洗浄取締委員会(AMLO)、内務省関係機関などが合同で、事業や資産の実態について調査を続けている。同氏関連のガン・チャバド社の会社運営、土地保有、寄付金、資金移動、タイ人株主が外国人の名義人(ノミニー)となっていないかどうかが調査対象となっている。
DSIによると、バンコク都バーンラック区内にあるガン・チャバド社の事務所では、同一住所で登記された60社超の記録が見つかり、一部で役員や株主の重複が確認された。当局は土地取得、寄付金、納税、ホテル・飲食事業に関する資料を収集している。AMLOは国内外の資金移動を追跡し、財務省国税局も税務面の調査を続けていると報じられている。プーケット県カトゥー郡パートーンにあるチャバド関連不動産も調査対象となっている。
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