【タイ】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は6月23日、投資手続きの審査や許認可を迅速化する「Thailand FastPass」制度の開始を正式に宣言した。投資のファストトラック化を目的としたもので、認定企業には制度利用を示す「FastPassカード」が発行される。
23日に式典が開催され、23社がFastPassカードの発行を受けた。Thailand FastPass制度は、タイが経済協力開発機構(OECD)加盟を目指す中で、行政効率、規制の質、透明性、ガバナンス、持続的成長を支える環境整備といった基準に沿う取り組みとしても重要とされる。企業に交付するFastPassカードは行政改革の「第一歩」にすぎず、人材投資、インフラ整備、官民連携の強化を進め、タイをアジアおよび世界の主要な投資拠点として維持していくという。
アヌティン首相は、世界経済の競争環境は過去と大きく変化し、投資判断において「スピード」が重要性を増していると指摘。投資家は市場規模、労働力、コストだけでなく、政府が迅速に意思決定し、課題を解決し、ビジネス機会を実現できるかを重視しているとした。
技術革新が急速に進み、投資が数日のうちに国境を越えて移動できる時代において、遅れは機会損失という「コスト」になると述べた。投資プロジェクトが1日遅れれば、雇用は生まれず、経済に流れ込むはずの収入も先送りされ、他国に機会を奪われる可能性があると強調した。
政府の役割を「規制する側」から「支援する側」に転換し、官民の信頼と協力を基盤に、事業の実現を効率的に後押しする。タイが進める「ビジネス環境の改善(Ease of Doing Business)」は、単なる手続きや書類の削減にとどまらず、行政の実効性を高め、各分野のニーズに迅速に対応できる体制づくりを意味するとも述べた。
























