【タイ】タイ民間航空庁(CAAT)は、航空機に持ち込むモバイルバッテリー(パワーバンク)に関する新たな規制を発表した。容量上限を明確化し、受託手荷物(預け荷物)への収納を全面的に禁止するなど、安全対策を強化する。
新たな規制は、国際民間航空機関(ICAO)のガイドラインに沿ったもので、タイ航空を含む多くの航空会社がすでに同様の基準を運用している。背景には、2025年1月に韓国で発生したエアプサン機の火災、2025年7月にバンコクエアウェイズのサムイ発香港行き便で発生したモバイルバッテリーの発火など、相次ぐ事故がある。
CAATは「リチウム電池は乗客、乗務員、航空運航全体に重大な危険をもたらす」とし、■モバイルバッテリーは機内持ち込み手荷物に限られ、受託手荷物には入れられない、■持ち込み可能な容量は100Whまたは20000mAh以下とし、101〜160Whのものは航空会社の事前承認が必要、■容量表示が不明確、または表示がない製品は持ち込み禁止、とした。
乗客1人が持ち込めるリチウム電池は2個までとし、機内でのモバイルバッテリーの充電や、携帯電話などへの給電も禁止される。機内では頭上の収納棚に入れず、座席ポケットや前方座席下など、乗務員が異常発熱や煙を確認した際にすぐ対応できる場所に保管することが義務付けられている。また、金属類との接触によるショートを防ぐため、元のケースや保護袋に入れるなどの対策を求めている。
CAATのマナット・チャワナプラユーン局長は、多くの乗客がリチウム電池を携行している現状に触れ、「破損、衝撃、不適切な使用によって発熱、発煙、火災につながる可能性がある」と指摘。「規制は乗客を制限するためではなく、ICAOや各国の基準に沿って航空輸送の安全性を最大化するためのもの」と説明している。
























