【タイ】生乳の生産量増加に伴う供給過剰問題を受け、農業協同組合省のウィナロート・サップソンスック事務次官は1月14日、官民が連携して余剰生乳の管理と流通対策を進める方針を示した。同省で開かれた会合には、副次官、監察官、同省畜産局、協同組合振興局長、タイ酪農振興機構(DPO)、民間事業者の代表らが出席し、需要のない生乳の有効活用策について意見を交わした。
ウィナロート事務次官は、季節的な生産量の増加に加え、市場や買い取り能力の制約により、生乳の販路が確保できない状況が農家の負担となっていると指摘。余剰分を流通システムに取り込むため、追加買い取りや他製品への加工、需要に応じた製品形態の見直しなどを検討するとともに、民間からの提案も取り入れ、実効性と持続性のある解決を目指す考えを示した。
現状では、2025~2026年度の生乳売買に関する覚書(MOU)に基づく取引先が確保されていない生乳が、1日当たり181.713トンに上っている。昨年12月23日の酪農・乳製品委員会会合から23.439トン減少しており、タイ乳製品工業協会による買い取り支援の効果が出ている。今回の協議を踏まえ、DPOが1日108トンを追加で買い取り、残る73.713トンについては民間の乳業事業者が全脂粉乳への加工用として引き取る見通しだという。
同省は今後、粉乳、クリーム、高付加価値の乳製品などへの加工を通じ、余剰生乳の販路拡大を図っていく。ウィナロート事務次官は、コスト、原料価格、市場性を踏まえた対応を求めるとともに、流通や販売面での支援で民間の協力を呼びかけている。官民が一体となって体系的に問題解決を進めることで、国内酪農産業の競争力強化につながるとの認識を示した。





















