サームセーン通りの警察署舎、解体へ 道路再開は未定

【タイ】チャチャート・シッティパン・バンコク都知事は10月20日、バンコク都ドゥシット区内のサームセーン通りで発生した陥没の現場を視察し、復旧状況を確認した。砕石約1700立方メートルが投入され、散水・転圧の結果、地盤は安定した歩行が可能になったという。これによって損壊したサームセーン警察署舎の解体が始まった。

 解体作業は4日程度を見込んでいるが、署舎の床は「ポストテンション工法」と呼ばれる高強度鋼線を用いたプレストレストコンクリート構造であるため、切断の際には鋼線が跳ね返る危険があり、慎重な対応が必要だという。隣接する建物は、移動や新たな亀裂は確認されていないが、計測は続けられている。

 今後の重要課題は、地下鉄トンネルの機能回復や、水道管、排水設備、道路などの復旧。チャチャート都知事は「当初の予定より遅れる可能性はあるが、安全第一で進める。原因究明も継続しており、今回の事例を教訓として再発防止につなげたい」とし、道路の再開時期は未定と述べた。

写真:バンコク都庁(BMA)

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