【タイ】バンコクのチャチャート・シッティパン都知事は10月29日、バンコク都内9区で大気汚染がひどくなった場合、排出ガス基準に満たない6輪トラック以上の大型車の入域を規制する計画であることを明らかにした。来年2025年から実施する。
導入が予定されている9区は、「バンラック区」「パトゥムワン区」「パヤタイ区」「サトン区」「プラナコン区」「デュシット区」「サンパンタウォン区」「ポンプラープサトゥルーパイ区」「クロンサン区」。バンコク都心部、中華街を含む区域、王宮や歴史的建造物が建つ区域、都心部からチャオプラヤー川を越えた区域が相当する。
上記の5つ以上の区で、1立方メートル当たり75マイクログラム以上の微小粒子状物質(PM2.5)が確認された場合、排出ガス基準に満たない6輪トラック以上の大型車による9区全区への入域が3日間、禁止される。開始日時は24時間前までに通達されるという。違反者は2000バーツ以下の罰金もしくは1カ月以下の懲役、またはその両方が科せられる。バンコク都庁は対象車両の入域規制と同時に、同区内の民間企業の従業員に対して2日連続のホームワークを実施するよう依頼する。
排出ガスの具体的な基準値は明らかにされていないが、バンコク都庁が示すガイドラインをクリアしていることを証明できれば、同車両は「グリーンリスト」に登録されて規制対象外となる。チャチャート都知事は、「バンコク都は本来、車両を取り締まることはできないが、災害予防・被害軽減に関する法律で認められた一部の権限を行使するという解釈で、車両規制を実現したい」と述べた。