【タイ】タイ警察が過積載のトラックを見逃す代わりに運送業者から賄賂を受け取っていた疑いが浮上し、30日、国道警察の司令官が事実上の停職処分を受けた。
賄賂支払い済みを示すステッカーをフロントガラスに貼ったトラックは国道警察による取り締まりを免れていたとみられる。こうした手口は長年、組織的に行われてきたもよう。運送業者への聞き取りから、具体的な賄賂額も明らかになりつつある。
インターネットの交流サイト(SNS)への投稿からステッカーの存在が明らかになり、革新派の野党ガウクライ党の下院議員が追求に乗り出していた。
タイでは警官による殺人、誘拐、麻薬密売、発砲、収賄などが度々報じられ、警察に対する国民の信頼は低い。幹部警官の多くは数千万バーツから数十億バーツの資産を持つが、こうした資産の出所が調査されたことはほとんどない。
最近も、大規模なオンライン賭博サイトに関与した疑いで指名手配された警察中佐が国外に高飛びしたり、犯罪組織メンバーを含む中国人数千人にタイの身分証明証を違法に発行した疑いでタイ警察入国管理局警官100人以上が取り調べを受けるなど、不祥事が後を絶たない。