【タイ】タイ政府は3月27日の閣議で、タイの灯篭流し「ローイ・クラトン」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産への申請を承認した。アヌクーン・プルクサーヌサック副報道官は、無形文化遺産に申請する場合、毎年3月までのリスト提出が必要と説明している。
ローイ・クラトンは旧暦12月の満月の日、新暦ではたいてい11月中旬に行われる。発祥は北部スコータイ県。情緒ある祭りとしてタイ人・外国人の老若男女に親しまれている一方、クラトン(灯篭)が大量のゴミと化すため、環境破壊の一因ともみなされている。
アヌクーン副報道官は、「ローイ・クラトンは水を尊ぶタイの伝統行事であり、社会慣習、手工芸、音楽、娯楽、自然と宇宙に関する知識といった、さまざまな要素が融合されている」とし、無形文化遺産に登録されることでタイ文化の保護を促進し、タイ国民の誇りを育み、タイのソフトパワーが強化されると強調した。
ユネスコに登録されているタイの無形文化遺産は現在、「古式マッサージ」「仮面劇コーン」「南部伝統舞踊ノーラー」「ソンクラーン(水かけ祭り、タイ正月)」「タイ料理のトムヤムクン」の5件がある。