【タイ】バンコク首都圏を中心に大気汚染が深刻化する中、ペートーンターン・チナワット首相は1月7日、PM2.5低減対策の実施を各省庁に指示した。
運輸省と警察には通行車両、特に路線バスやピックアップトラックなどが排出する基準値以上の排気ガスの取り締まり、内務省にはバンコク都庁(BMA)や地方行政との連携による建設現場で発生する粉塵の低減、商務省や農業・協同組合省にはサトウキビ栽培などで行う残渣焼却や焼き畑への対策、外務省には近隣諸国との連携による国境付近での大気汚染への対策、デジタル経済社会省、教育省、天然資源環境省には各関係機関によるPM2.5低減対策への支援、内務省災害防止対策局や各県には自然災害を含む火災の対策など。
サトウキビ栽培に関しては、サトウキビ・砂糖委員会事務局(OCSB)が今年に入り、タイ製糖最大手2社の「ミトポンシュガー」と「タイ・ルンルアン・シュガー・グループ」に対し、残渣焼却した畑で栽培されたサトウキビの購入を控えるよう申し入れていた。1月11日の子どもの日に向けた、「子どもたちにきれいな空気をプレゼントする」という主旨の10日間限定の要請で、どの程度実施されているかは明らかになっていない。