【タイ・日本】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は9月21日、東京で在日タイ政府機関による「チーム・タイランド」会議を主宰し、今後の日タイ関係の方向性について方針を示した。「生産拠点」という従来の投資受け入れ中心の関係から、相互利益に基づく「動的な戦略的パートナーシップ」へと発展させる方針を示した。
今後の関係を左右するキーワードとして「技術」「環境」「地政学」を挙げた。タイと日本はそれぞれの強みを生かしながら、単なる「日本向けの生産」から「共同生産」へと移行し、サプライチェーンを相互に補完する関係を構築すべきとした。
日本は長年にわたってタイの産業基盤やインフラ整備を支えてきた重要な友好国であり、日本企業の投資は現在もタイ経済にとって重要な位置を占めていると強調。一方で、タイは投資先や技術協力の多様化が進み、自国内の産業・インフラ開発能力も向上していると指摘した。
自動車産業では、日本との協力を通じて強固なサプライチェーンを築いてきたものの、電気自動車(EV)への移行に伴い、電池、電子部品、半導体分野では他国企業の存在感が高まっていると分析。今後は日本からの直接投資を呼び込み、既存の生産基盤を生かしながら、デジタル、エレクトロニクス、先端技術分野など高付加価値産業へ協力を拡大する必要があるとの考えを示した。脱炭素化やグリーン投資の拡大を見据え、再生可能エネルギーや次世代産業分野でも日本との連携強化を期待すると表明した。
アヌティン首相は、「日系企業はタイおよび地域市場で事業展開する十分な潜在力と関心を有している」と評価。両国が築いてきた長年の関係を基盤に、貿易、投資、エネルギー、産業開発分野での協力を一段と深めるよう関係機関に指示した。
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