【タイ】エネルギー規制委員会(ERC)は、今年9〜12月の電気料金が大幅に上昇する見通しだと発表した。変動調整額(Ft)が現在の1キロワット時あたり0.16バーツから0.94バーツへとほぼ5倍に跳ね上がる見込みで、料金全体の値上げ要因となる。
燃料費の上昇見通しに加え、タイ発電公社(EGAT)が過去の電気料金補助で立て替えた312億バーツ(1500億円相当)の返済が必要となっている。新しい料金体系には、返済を段階的に進める仕組みが盛り込まれる。
現在の電気料金は1キロワット時あたり3.95バーツで、8月末まで据え置かれる。Ftは燃料価格、電力輸入、為替、政策関連費用などを反映し、4カ月ごとに見直されている。燃料費の上昇は、タイ湾やミャンマー産ガス、輸入LNGを合わせた「プールガス」の平均価格が上昇するためで、前期の347バーツ/mmBtuから375バーツ/mmBtuの8%増に達すると見込まれている。
政府はこれまで、電力機関の未使用予算を充当したり、EGATへの支払いを先送りしたりすることで、電気料金の上昇を抑えてきた。ERCは今回、電気料金の新たな選択肢を4案提示し、3.95〜4.73バーツの範囲で意見募集を行っている。
最も採用の確立が高い案では料金が4.73バーツとなり、Ftが0.94バーツに引き上げられる。この場合、政府はEGATへの債務を全額返済できる。第2案は、Ftの上昇幅を抑えて料金を4.25バーツにとどめるが、EGATへの返済は先送りする。第3案は、ガス価格見通しを引き下げて料金を4.20バーツに設定する。第4案は、料金を現行の3.95バーツ に据え置き、電力機関が未使用予算161億バーツを取り崩して対応する案、となる。
ERCは9月までに新しいFtを正式決定する。























