【タイ】政府は4月28日の閣議で、エネルギー価格の変動による国民負担を抑え、効率的なエネルギー利用を促進するための「エネルギー国家重点課題」 を承認した。関係機関に対し、関連法令に基づく措置を速やかに実施するよう指示した。
中東情勢の長期化と世界的なエネルギー需要の高止まりにより、タイでも原油・天然ガス価格が上昇し、発電コストや国内の物価動向に影響が及んでいる。政府はこうした状況を踏まえ、国民の電気代負担軽減と省エネ促進に向けた主要施策をまとめた。
1)電気代の負担軽減:家庭向け電気代について、使用量200ユニットまでを1ユニットあたり3バーツ以下に抑える段階料金の見直しを2026年6月までに実施する。
2)再生可能エネルギーの導入促進:家庭向けの太陽光パネル(ソーラールーフトップ)設置支援を拡充し、自家発電による系統依存度の低減を図る。政府機関でもESCOモデルを活用した導入を進める。電力買い取り制度は従来のアダー方式からフィードインタリフ(FiT)に移行し、制度の適正化を図る。
3)省エネルギーの徹底:政府機関に対し、エネルギー使用量20%削減を目標に掲げて達成状況を継続的に報告させ、幹部評価にも反映させる。LED街灯や太陽光街路灯の導入、エネルギー管理システムの活用を進め、長期的な省エネ効果を高める。
4)電気自動車(EV)・バイオエネルギーの推進:EVの利用拡大を図り、充電ステーションやバッテリー交換ステーションの整備を進める。さらに、農業残渣や廃棄物を活用したバイオエネルギー(バイオマス燃料・バイオガス)の利用拡大を進め、輸送分野でのクリーンエネルギー転換を促す。
電気代3バーツ上限は家庭用利用者(計2000万世帯、全体の9割)が対象で、200ユニットを超える世帯への対応は今後の発表としている。また、太陽光パネル導入に対する低利融資や余剰電力の買い取り制度も継続する。
























