【タイ】政府は「香り高いココナツ(มะพร้าวน้ำหอม)」の価格下落問題に対応するため、生産から流通までを網羅した総合対策を進めている。価格の下支えに向けた国内での買い上げ、国内外の新市場開拓、輸入管理の強化に加え、外国資本による名義貸し(ノミニー)の疑いがある集荷業者への厳格な調査を行い、農家の公正な取引環境を確保する。
商務省はこれまで、国内需要の喚起を目的に、香り高いココナツの買い上げを三段階で実施してきた。第1段階(2025年7~9月)では、西部ラーチャブリー県を中心に先行価格での買い取りや予約販売、CSR(企業の社会的責任)活動を通じて83万個の出荷を調整。第2段階(同年11~12月)には、地方商務局や省公式アプリを活用し、バンコク首都圏のガソリンスタンドなどで46万個を流通させ、消費拡大を図った。第3段階(2026年1月下旬~)では、ラーチャブリー、中部サムット・サーコーン、サムット・ソンクラーム、南部ソンクラーの4県に買い取り拠点を設け、100万個の流通管理を目標に、青空市や大手小売店、全国の市場に供給している。
輸出面では、中国依存を減らすために中東、欧州、米国など新たな市場の開拓を加速させている。3月5日には生鮮・加工果実を対象とした商談会を開催。101社が参加する予定で、うち38社がココナツ関連の輸出業者となる見通しだという。
一方のココナツ輸入は、国内生産への影響を抑えるため、首都バンコク港と東部レームチャバン港の2港に限定。工場には輸入抑制と国内農家からの適正価格での買い取りを要請している。世界貿易機関(WTO)枠外での輸入については、必要性を記した説明書の提出と、国内産の優先購入を条件として許可する方針。
また、同省通商開発局(DBD)が全国217社を対象に株主構成や土地保有状況を調べた結果、外国人が関与する土地保有が3件確認され、現地での詳細調査を進めている。名義貸しといった外国人事業法違反の可能性も視野に入れ、農業分野に進出する外国資本の監視を強める。
●「ラーチャブリーの香り高いココナツ」EUで地理的表示登録 タイ農産品の国際展開に弾み
เที่ยวราชบุรีウェブサイトより
























