タイ財務省、2026年の成長率見通しを2.0%で維持 輸出回復と観光需要が下支え

【タイ】財務省は1月27日、2026年の国内総生産(GDP)成長率を前年比2.0%とする従来予測を据え置いた。財務省財政政策室(FPO)のウィニット・ウィセートスワンナプーム室長が記者会見で明らかにした。

 輸出は1.0%の増加が見込まれ、従来の1.5%減から上方修正された。観光分野では、外国人入国者数が前年から260万人増の3550万人に達する見通しで、こちらも前回予測を維持した。コロナ禍以前の2019年に記録した4000万人弱には及ばないものの、回復傾向が続いている。

 2025年の実質GDP成長率は2.2%と推定され、2024年の2.5%から減速。正式な統計は来月、国家経済社会開発委員会(NESDC)から発表される予定。タイ中央銀行(BOT)は2026年の成長率を1.5%と予測しており、財務省より慎重な見方を示している。

 タイ経済は現在、バーツ高、米国による関税措置、高水準の家計債務、カンボジアとの国境紛争、2月8日に予定される総選挙を控えた政治的な不透明感など、複数の下押し要因に直面している。バーツは2025年に対ドルで約9%上昇し、今年もすでに1.4%の上昇を記録。輸出と観光の競争力に影響を及ぼしている。

 インフレ率については、2026年の総合インフレ率を0.3%と予測し、従来の0.5%から下方修正した。2025年は前年比0.14%のマイナスとなっており、BOTが目標とする1~3%の範囲を下回る水準が続いている。

 米国はタイからの輸入品に対し19%の関税を課しており、域内他国と同様の措置を取っている。さらに、第三国からタイを経由した迂回輸出に対する追加関税の可能性も残っており、通商環境の不確実性が続いている。

ウィニットFPO室長 写真:タイ財務省国税局ホームページ

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