タイバーツが4年ぶり高水準 米利下げ観測や政情安定で買い優勢

【タイ】外国為替市場でタイバーツが急伸している。8日には一時1ドル=31バーツ台前半まで上昇し、2021年6月以来およそ4年ぶりの高値圏に達した。9日午前には31.58バーツを付け、その後31.74バーツ近辺まで値を戻した。年初からの上昇幅は約7.5%に達し、域内通貨の中でも際立った強さを示している。

 買いが進んだ背景には、米国の利下げ観測によるドル安基調や国際金価格の上昇に加え、海外勢によるタイ国債への資金流入がある。直近2日間での流入額は約100億バーツに上った。さらに、政情不安を引き起こしたペートーンターン前首相の後任が就任し、政治的な先行き不透明感が和らいだことも投資家心理を支えた。

 市場関係者の間では、当面の節目として1ドル=31.50バーツ前後が意識されており、急激な変動については当局が介入を通じて抑制するとの見方が多い。一方、民間からは「行き過ぎた通貨高は輸出、観光、農業に悪影響を及ぼす」との懸念が根強い。

写真:newsclip

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