シラパコーン大学でピーストーク開催「Bombed & Reborn」笹川平和財団

シラパコーン大学でピーストーク開催「Bombed & Reborn」笹川平和財団

右より、スリン・ピッスワン財団理事長のフアディ・ピッスワン氏、田中稔子氏、伊藤幸代氏(写真:笹川平和財団)

 公益財団法人笹川平和財団によるピーストーク「Bombed & Reborn」が12月8日、バンコク都内シラパコーン大学で開催された。前日7日に催された「Small Art Exhibition & Peace Talks ~Echoed Tranquility~」に続く対話イベントで、シラパコーン大学図書館内小ホールに同大および近隣大学学生など約30人が集まったほか、FACEBOOKでもStream配信が行われた。

 会場では、広島の被爆者であり七宝壁画作家の田中稔子氏が被ばく証言を行い、当日のピーストークがシラパコーン大学という美術系大学での開催であることを踏まえ、自身の作品約20点をスライド上映した。核の傘から飛び立とうとしながら燃えるハトたちや、その足元でチェルノブイリ原発や原爆ドームがたたずむ構図の作品などについて説明した。

 続いて笹川平和財団からの伊藤幸代氏が、広島市の戦後の復興について解説。平和記念都市の理念がどのように都市設計に反映されたか、象徴的な建築物の設計に込められた平和への祈りなどについて語った。

 Q&Aセッションでは、「被ばくのトラウマはどのように癒(い)されてきたのか」「先に進もうとするとき、そのトラウマは忘れた方がよいのかあるいは向き合うべきなのか」など、アーティストとしても活躍してきた田中氏の内面に迫る質疑が行われた。被ばくの実相を語ることができる証言者は年々減少。熱心にメモを取るタイの学生の姿から、平和を実現するための揺るぎない思いを次世代に伝えるための貴重な機会となったことが感じられた。

 ジム・トンプソン・アート・センターでは20日まで、「Echoed Tranquility ~芸術を通じた平和の希求と静かな共鳴~」が続いている。

「Echoed Tranquility ~芸術を通じた平和の希求と静かな共鳴~」ジム・トンプソン・アート・センターにて12月20日まで

写真:笹川平和財団

写真:笹川平和財団

写真:笹川平和財団

写真:笹川平和財団

写真:笹川平和財団

写真:笹川平和財団

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作家プロフィール
田中稔子(TANAKA Toshiko)

 1938年広島市生まれ。七宝壁画作家。1946年8月6日、広島に投下された原子爆弾の被爆経験を持つ。七宝壁画という伝統的な日本の芸術技法に取り組み、独自の作品を制作。広島市長からローマ教皇ヨハネ・パウロ2世に贈られた作品を含む多くの作品を制作し、ピースボートに乗船して被爆体験証言を行うなど、被爆者としても国内外で積極的な活動を行う。2023年のG7広島サミットユースフォーラムでは、綾瀬はるか氏や高校生との対談も。

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