【タイ・ベトナムほか】タイ王室系複合企業サイアムセメント・グループ(SCG)は10月29日、石油化学事業の再編やベトナムでの大型投資を柱とする成長戦略を推進すると発表した。地政学リスクや貿易摩擦、エネルギー価格の高騰が続く中、ASEAN域内での競争力強化を図る。
SCGは、傘下のSCGケミカルズ(SCGC)とPTTグローバル・ケミカル(GC)が、タイ国内のオレフィン・ポリオレフィン事業を統合する計画を進めていることを明らかにした。2027年下期の合弁会社設立を目指しており、年間1億5000万~2億米ドルの相乗効果を見込む。世界有数のポリオレフィンメーカーへの成長を目指し、生産拠点、原料調達、高付加価値製品の開発、技術・イノベーション、販売網などの強みを結集する。
化学事業では、ベトナム南部のロンソン石油化学コンプレックス(LSP)で進めるエタン原料化プロジェクトを加速している。エタン貯蔵設備などの整備は計画より前倒しで進んでおり、2027年半ばの完成を見込む。同プロジェクトにより、年間2億5000万米ドル超のコスト削減効果を見込んでいる。
セメント・建材事業では、ASEAN地域で低炭素セメント事業の拡大を進めるほか、ベトナムでの建材需要拡大を取り込む。域内事業の連携強化による重複業務の削減や資源共有も進めている。
包装事業を手掛けるSCGパッケージング(SCGP)は、インドネシア事業の回復を進めるとともに、生産ネットワークの統合による効率化を推進する。ベトナムやインドでも事業機会の拡大を図り、成長基盤の強化を目指す。
タマサック・セータウドム最高経営責任者(CEO)は、事業再編、ベトナム投資、低炭素セメントの展開拡大に加え、AIとロボット技術を活用した生産効率の向上を進め、長期的な成長と競争力強化につなげる考えを示している。


























