【タイ】政府住宅銀行(GHB)傘下の不動産情報センター(REIC)が発表した2026年第2四半期(4~6月)の住宅市場調査によると、バンコクおよび近郊5県では、開発事業者が新規プロジェクトの投入を抑制したことで、販売在庫は前年同期比10.2%減の20万2414戸となった。一方、新規販売戸数は2.6%増加し、コンドミニアム市場が19.5%増と大きく伸びた。
同地域の住宅供給戸数は9.6%減の21万4083戸。このうちコンドミニアムは5.8%減の8万5249戸、戸建て住宅は11.9%減の12万8834戸だった。新規供給戸数は15.6%減少し、特に戸建て住宅の新規開発は28.6%減と大幅に落ち込んだ。新規供給額も51.9%減少しており、開発事業者がより購入しやすい価格帯の商品投入に軸足を移していることがうかがえる。
一方、新規販売は戸数ベースで2.6%増、金額ベースで8.6%増となった。コンドミニアムの販売が19.5%増加したのに対し、戸建て住宅は11.4%減少した。月間吸収率(販売率)は全体で1.8%となり、コンドミニアムは2.4%、戸建て住宅は1.4%だった。このペースが続けば、販売在庫の解消には全体で52カ月、コンドミニアムで39カ月、戸建て住宅で67カ月かかる見通し。
REICは、鉄道網の拡大や地価・建設費の上昇を背景に市場構造が変化していると指摘した。高級住宅市場では都心部立地や広い居住空間、健康関連設備、高度な安全機能への需要が堅調な一方、中低価格帯市場は住宅ローン審査の厳格化による影響を受けているという。
バンコクの都市開発は都心集中型から複数の拠点を持つ「ネットワーク型都市」に移行していると分析した。新たな有望エリアとして、オフィスや高級コンドミニアム開発が進むラマ9世通り・ラッチャダーピセーク通り界隈の「New CBD」、バンコク東側バーンナー、バンコク東郊スワンナプーム空港周辺、東部経済回廊(EEC)を含む「東部ビジネス地区(EBD)」を挙げた。特にEBDは産業や物流拠点の発展を背景に、高級戸建て住宅市場の成長が期待されている。



























