【タイ】警察は8月6日、バンコク都チャトゥチャック区ラープラオ通りの飲食店兼ビアホール「Rong Beer Na Lat Phrao」で7月12日に発生した火災について、天井に吹き付けられたPUフォームが電線を覆い、ショートによって発火を招いたことが原因だったと発表した。原因発表の小委員会には、第2警察管区、科学捜査課、バンコク都庁(BMA)チャトゥチャック区、保険業監督委員会(OIC)、首都電力公社(MEA)などの代表が出席し、議長のキティサック・ムーンシー上院議員が各機関に詳細な説明を求めた。
発火点は天井の電線上に吹き付けられたPUフォーム部分で、監視カメラ331台の映像解析から、7月12日23時50分23秒にショートが発生し、およそ1分後に炎が天井に燃え広がったことが確認された。PUフォームは可燃性が高く、燃焼時に一酸化炭素(CO)を発生させ、密閉空間に有毒ガスが充満した。扉が開いた瞬間に酸素が流入し、爆発的な「バックドラフト」現象が発生。炎が逆流して店内を包み、逃げ遅れた客が焼死・窒息死した。
小委員会では、警察が経営者1人のみを「業務上過失致死」などで送検したことについて、「建物改修で可燃性素材を電線に吹き付けた行為は重大な過失であり、行政の監督責任も問われる」と指摘。行政が安全基準を満たさないまま営業を許可した経緯を調査し、関係官庁にも刑事責任を問うべきとした。チャトゥチャック区に対しては「建築法違反の告発を速やかに行うよう」求め、捜査の遅延が事件処理に影響しないよう警察に迅速な証拠収集を指示した。
OICによると、火災を起こした店舗の保険契約は建物と第三者のみを対象とした総額4000万バーツ(1億9000万円相当)にとどまり、犠牲者全員の補償には不足している。会議では「37人の犠牲者に対して不十分」とし、法務省人権擁護局に被害者支援のための民事訴訟代理を要請した。
死亡者37人のうち11人のみが個人保険に加入しており、補償総額はおよそ900万バーツ。OICは保険会社に対し、「検視結果待ち」を理由に支払いを遅らせることを禁じ、速やかな保険金支払いを指示している。
死者は8月6日時点で37人となっている。
●娯楽施設の火災安全に「不安」、タイ政府の対応に疑問の声も 世論調査
●バンコクのビアホール火災 出口の管理不備が焦点に
●【更新:死者30人】バンコク都内のビアホールで深夜の火災 27人死亡、63人負傷

写真:POLICE News Varieties


























