タイ首相、タイ航空CAの行動を批判 「薬物と知っていたはず」 豪州ヘロイン密輸事件で

【タイ】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は7月2日、タイ国際航空(THAI)の女性客室乗務員(26)がオーストラリアでヘロイン密輸容疑によって逮捕された問題を巡り、乗務員が薬物の存在を認識していたとの見方を示した。「極めて浅はかで賢明ではない」と批判している。

 オーストラリアの空港では麻薬探知犬を出動させて到着荷物を検査しており、アヌティン首相は、「(持ち込んだ荷物が)通過できるはずがない。彼女がなぜ成功すると考えたのか理解できない」と述べた。「空港の検査体制を理解していれば、こんな行動を取るはずがない」とし、「国家のイメージと信頼に深刻な影響を与えた」と強く批判した。持ち込んだヘロインは1キロとも1.8キロとも報じられている。

 タイ国内で捜査を続けているタイ麻薬取締委員会事務局(ONCB)は、「今回押収されたヘロインは国外で製造され、タイを経由して持ち込まれた」と説明した。密輸組織がタイを中継・再梱包拠点として利用しているとし、流通経路の特定を進めている。タイでは現在、ヘロイン製造拠点は確認されていない。

 ONCBは、6月22日に客室乗務員のコンドミニアムに届けられた荷物の発送元も追跡している。象柄トートバッグ12個で、客室乗務員がフェイスブック上で「Rose Rose」と名乗る人物から依頼を受け、オーストラリアに運ぶ報酬として8800バーツを受け取ることで合意していたという。

 また、コンドミニアムの警備員に「グラブの配達員」と名乗ったとされる、荷物を届けた人物の行方も追っている。ONCBは防犯カメラの映像を解析中で、実際にグラブ配達員だったかを調べている。荷物には差出人名や住所が記されていなかったという。

 一方、オーストラリア連邦警察(AFP)は客室乗務員の通称である「ミーナ」という名を明かしており、ヘロインは「Dear」と呼ばれる女に、メルボルン市内のホテルで引き渡される予定だったと発表した。女がタイ人か外国人かは確認されていない。客室乗務員の携帯電話の解析では、フェイスブック運営会社Metaおよび米麻薬取締局(DEA)が支援している。

タイから豪州への薬物密輸が相次ぎ2件、タイ政府内に危機感
【更新:CAはタイ国際航空】タイ人客室乗務員、豪メルボルン空港で逮捕 ヘロイン1キロ密輸

写真:FC Anutinフェイスブックより

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