【タイ】政府は5月5日の閣議で、カンボジアとの海底資源の共同開発に関する覚書(通称MOU44)を撤回し、今後は国連海洋法条約(UNCLOS)に基づく国際法の枠組みを用いて対応する方針を決定した。同覚書の対象となる海域では、両国が重複して大陸棚の領有を主張している。
ラッチャダー・タナーディレーク政府報道官は、MOU44の撤回は「協力枠組みの見直し」であり、関係断絶や交渉停止を意味するものではないと強調。引き続きカンボジアとの協議を継続するが、今後は国際的に確立された法体系に基づき、より明確なUNCLOSの仕組みを用いることで、海域問題の解決をより効果的に進め、状況の変化に対応しながら国家利益の保護を強化していくとした。
MOU44は、両国の主張が重複する海域における海洋資源の共同管理を目的に締結されたが、20年以上にわたり実質的な進展が見られなかった。このため、政府は成果を上げるために枠組みの再検討が必要と判断した。
政府はすでに、カンボジアに非公式に方針変更を伝えており、今後正式に通知する。UNCLOSを共通の枠組みとして協議を進めるよう働きかける方針で、政府は新たな枠組みに対応するための技術・法務委員会の設置準備も進めている。
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