【タイ】タイ政府は、外国人が名義借り(ノミニー)を通じて土地や不動産を不正に取得する問題への対策を強化している。違法な土地・不動産保有への抜け道を塞ぐため、各機関に対して具体的な成果が出るよう迅速かつ積極的な対応を指示しているという。
ノミニーに関する問題は2025年6月の閣議決定に基づき、商務省を中心に、財務省、内務省、法務省、天然資源環境省、警察、資金洗浄取締委員会(AMLO)、中央銀行(BOT)などが連携して撲滅に乗り出している。法制度、金融取引、土地保有、実体のない事業活動といった多方面から、組織的に対策を講じるのが狙い。
一例として、内務省は全国の各県に対し、都市部や観光地、農業地域を中心に、外国人による名義借りの土地保有を調査する作業部会の設置を指示。衛星画像や無人航空機を使い、大規模な土地利用の実態把握も進めている。同省土地局は、外国人配偶者を持つ者による土地取得や名義移転の審査を厳格化している。
商務省通商開発局(DBD)は、企業データ分析システムや人工知能(AI)を活用し、リスクの高い法人を抽出するとともに、関係機関とのデータ連携を進めている。ノミニー対策の委員会を設置し、予防から摘発までを段階的に進める計画を策定した。また、警察と法務省特別捜査局(DSI)は、観光、不動産、電子商取引、農業、ホテル、建設の6分野を重点対象に、法令の適用と捜査を強化している。
政府は関連法の見直しも検討。外国人事業法や土地法の改正に加え、名義借り問題に特化した新たな法整備も視野に入れている。
●外国人取り締まり強化 「タイ人名義貸し」企業も捜査対象に
●「タイ人名義を借りての外国人ビジネス」商務省が取り締まり強化を示唆
























