【タイ】サンティ・ピヤタット首相府相は11月20日、訪問先のバンコク郊外タマサート大学ランシット校で、アパートや寮などの電気料金を1キロワット時あたり上限4.88バーツとし、大家による光熱費請求での利益上乗せを禁止すると発表した。タイ国民の生活費の軽減と公正な住宅契約の普及を目的としたもので、政府の緊急政策「Quick Big Win」として決定された。
タイの電気料金は政府のエネルギー規制委員会が全国一律で決定し、通常は1キロワット時あたり3.9〜4.2バーツ前後で推移している。しかし、アパートや寮では大家などが電力公社からの請求額に上乗せして入居者に請求するケースが多く、6〜8バーツといった不当な料金設定もあり、長らく問題視されてきた。
今回の上限設定は、全国の賃貸住宅に適用され、学生や低所得者が不当に高い電気料金を請求されないようにする狙いがある。サンティ首相府相が20日に訪れたタマサート大学ランシット校の周辺は、Quick Big Winのモデル地区に指定されている。
タイ首相府は、不当な契約や光熱費の過剰請求に遭った場合は、消費者保護委員会のホットライン「1166」、アプリ「OCPB Connect」、バンコク都庁の「Traffy Fondue」などを通報・相談するよう、呼び掛けている。





















