タクシン元首相、収監3週間で恩赦請願 「受刑者の権利」

【タイ】タイの複数メディアが9月29日に報じたところによると、9月9日に収監されたタクシン・チナワット元首相がすでに、国王に恩赦を願い出ていることが分かった。弁護士が明らかにし、「全ての受刑者の権利」と主張した。

 タクシン元首相の収監を巡っては当初より、「恩赦をあてにしている」「自宅療養を狙っている」と冷めた目で見る向きが多かった。ペートーンターン前首相は面接のために刑務所を訪れ、その後のメディアの取材に「父親は持病の首の痛み(頸椎症)、高血圧、不眠などを訴えている」と体調を案じる発言をしたが、矯正局がこれを「歳相応の健康状態」と一蹴していた。

 法務省矯正局は2023年12月、全国の知事に対し「受刑者は刑務所以外の場所でも服役できる」とする通達を出し、タクシン元首相が警察病院で過ごすことを後付けで容認した。同通達はいまだ有効とされるが、その矯正局が健康状態は歳相応との判断を示したことから、一部の国民から「作戦を恩赦請願に切り替えた」と皮肉る声が上がっている。

タイ最高裁、タクシン元首相の仮病問題で禁錮1年の実刑判決

タクシン元首相 写真:プアタイ党フェイズブックより

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