ラマ2世通りの工事、年内完成ならず 運輸相が前政権の見通しを否定

【タイ】タイ経済の一大動脈であるバンコク西郊のラマ2世通りでの道路工事について、ピパット・ラチャキットプラカン運輸相は9月24日、年内の全面完成は不可能と正式に認めた。前政権の年内完成という見通しを明確に否定した。

 ピパット運輸相は、初登庁に合わせた記者会見で、「入手したデータを精査した結果、年内に全区間を完成させるのは不可能という判断に至った」と述べた。年内完成は進捗率が9割を超える一部区間に限られる。新政権の施政方針演説の後に現地視察を行う予定で、前政権の約束については「私からは言及しない。当時の担当者に聞いてほしい」とし、コメントを避けた。

 ラマ2世通りは、首都バンコクから中部ペッチャブリー県方面に伸びる国道35号線。バンコクからサムット・サーコーン県の区間で現在、高速道路(M82)としての再開発が行われている。2019年着工以降、人的被害を伴う事故がいく度も発生し、そのたびに工事が中断されている。

 スリヤ・ジュンルンルアンキット前副首相兼運輸相は、2024年9月の時点で「完成は来年6月」、年が明けて2月には「完成は今年11月」と、時期を延ばしながらも2025年内の完成をアピールしていた。

事故続きのラマ2世高架道路工事 年末までに完成か

運輸省高速道路局によるM82完成予想図

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